ピアノのように

語学が堪能じゃない状態で他の言語を話すとき、
間違ったら恥ずかしいなと思ってなかなか話せずにいた。

中学から大学までずっと英語を勉強してきたが、
いまだに日常会話をやっと話せる程度。
日本で英語を話す機会があっても、
積極的に話そうとしなかった。
でも、ずっと話したいと思ってた。

スペイン語を学び始めて3ヶ月。
簡単な日常会話は出来るようになったが、
仕事のことや過去の経験のことを話そうとすると、
どうしても語彙が足りなく、考えたり調べたりしながら話している。

でも日本にいたときのように、尻込みして話さないというのはない。
話さないと前に進めないから、話すしかないという環境が、
「間違ったら恥ずかしいから話せない」というふざけた感覚をなくしてくれた。

相手が時計をちらちら見たり、退屈そうなジェスチャーをし始めると、
必要以上に話そうと思えなくなるのだが、
こんなテンションでは話せるものも話せるようにならないだろう。

ここはエルサル。
4/24までは語学学校に通ってるので、毎日のように同期の日本人に会えるが、
その後は山奥にぽつんと一人で生活し、仕事をしていくのだ。
そんな悠長なことは言ってられなくなる。

誰しも生きてると逆境というものに遭遇するわけだが、
今度の逆境はなかなかのサバイバルが楽しめるだろう。
自分のなかでどう乗り越えるのかが少し楽しみだ。
今まで甘えただった私が、誰にも甘えられずに、自分一人で立ち向かわなければいけない壁。

ピアノで新しい曲を弾くとき、最初は楽譜を見ながら片手で少しずつ慣れていき、
最終的には両手で楽譜も見ずに弾けるようになる。
それと同じように、最初は調べながら話していた言語が、
すらすらと口から先に出てくるようになる化学反応に期待する。

実際には、こうやってたくさんの方に自分の意見を日本語で吐露できる場所があったり、
skypeで日本の人と話したりできるから、一人ではないんだけども。
実際の日常生活では、誰にも甘えられないなぁと腹をくくるのでした。
OLYMPUS DIGITAL CAMERAsopa de vaca。牛のスープ。こちらではメインディシュの前に出てくるスープの定番のよう。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAマスのフライ、ニンニクソースで。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA町の郵便局。昔は手紙でしか日本の状況が分からなかった。今は良い時代だなぁ。